―おわりに―

 今日も僕は、実験をして、環境の研究のことを考えて生きている。自然は厳しくてなかなかその深淵を僕に見せてくれないが、だからこそ、いろいろと実験することがあり、考えることがある。研究に取り組んでいると、思ってもみなかった場所からひょいと出てくる壁に毎日のようにぶつかる。学生達とうんうん唸りながら、何とかその壁を乗り越えられないか必死でトライする。

 それが楽しくて仕方がない。

 そんなふうに僕は日々、大学で環境について語り、環境の研究を学生達とともに続けている。自分達が作った環境の新しい技術はきっと何かがどこかで何らかの形で人類の役に立つはずだ。そして、大学で僕といっしょに毎日、環境のことについて一生懸命に考えてくれている学生達が世界の環境になんらかの形で貢献してくれるだろう。そう信じている。

 さて・・・・・

 環境に関連する事々について文章をたくさん書いた。執筆にかなりのエネルギーを使ったが、そのことで地球ではなく、読んでくださった方々の心が温暖化されたらいいのだが、、、、、

 自分の書いた雑文が、温暖化とまでいかなくてもネットを見て文章を読んでくれた方々のどこかに環境に対する想いや考えにプラスになるような何かをそっと置くことができたとしたなら、どんなに素晴らしいことだろう。そう思って僕なりに一生懸命に書いてきたつもりだ。

 最後に共同研究をしてくださった、あるいはくださっている研究者および学生の皆様、僕の環境研究者としての人生を支え続けてくれている妻、子供たち、親戚、そして友人に感謝し、ペンを置きたい(キーボードを打つのを終えたい)。