当センターでは安曇野市天蚕振興会と天蚕飼育に関する共同事業を進めています。伝統的な産業であり文化である天蚕飼育を継続していくため、諸課題の解決に向けた調査研究や飼育管理方法の検討を行っています。
近年は天蚕の病気発生が深刻とのことで、2023年度からは発生調査および効果的な病害対策の検討を始めました。繊維学部附属農場からも技術職員が現地調査や対策作業に数回訪問いたしました。また今期は特にサル被害が多発する事態となり、急遽防獣ネットを設置するなどの対策をしました。7月には収繭と病気発生率の調査をしましたが、残念ながらサル被害の影響が少なくなかったことが分かりました。来年度に向けて、新たな病害対策と獣害対策を検討しており、準備作業を始めています。
安曇野市天蚕振興会のホームページ→安曇野市天蚕振興会(https://azumino-tensan.jp/)



上の写真は4月に訪問したときの試験飼育林の様子です。飼育林は天蚕センターから少し離れた場所にあります。4月(5月の山付けまでに)の作業は土壌サンプリング、土壌消毒、マルチシート張りなどがありました。5月以降は防鳥ネットをかけたり、急遽、サル対策に追われたりとなりました。
下は7月の収繭を行った際の写真です。各試験区ごとに健全な繭や途中で病気になってしまった個体の数を調査しました。


