奄美大島での調査報告

奄美大島での調査報告

2014年から奄美大島に出かけて奄美以南亜種(Antheraea yamamai yoshimotoi)を探していた。原名亜種Antheraea yamamai yamamaiとの相違を調べる目的であった。また、地元の紬作家に奄美天蚕の繭から取れる糸を使ってもらえるようになればという願いもあった。なかなか奄美天蚕を見つけらなかったが、2017年3回目の調査で初めて見つけることができた。

2018年に奄美産の天蚕糸活用事業を有識者や織元が始めた。
その記事が南海日日新聞2018年5月27日に掲載された。私たちは奄美天蚕の安定飼育をサポートする予定だった。(記事へのリンク
しかし、新型コロナ禍でその事業は途絶えてしまった。

現在、奄美大島ではその取り組みが新たな形で進んでいる。

南修郎氏(紬作家)と高川剛氏(自然派映像作家)らが協力して奄美天蚕の飼育を始めているのである。
⇒ダイヤモンドシルクラボ(株式会社タイダルウエイヴ奄美事業所)

2024年、久しぶりに学生らと現地へ出かけた。高川剛氏にガイドを願いして奄美天蚕をみることができた。

高川氏のHP(アマミノダイボウケン)に掲載

今後も奄美産の天蚕糸活用事業を応援していきたい。

(写真の説明)左:奄美天蚕 Antheraea yamamai yoshimotoi の写真。目玉模様の中心は透けない。Antheraea yamamai yamamaiではそこは透ける。
中:奄美天蚕の雌雄 右:ライトトラップによる採集の様子。研究室の学生らとともに活動した。

野蚕研究センター長 梶浦善太