招待講演のご報告:Morphological Computation(YouTube)にて登壇しました

信州大学・梅舘研究室の梅舘拓也が,YouTubeチャンネル「Morphological Computation」に招待され,“Emergence Through Conflict — Morphological Computation in Decentralized Robotic Systems” をテーマに講演しました.講演アーカイブ(「MorphoTalks - Dr. Takuya Umedachi」)はチャンネルで公開されています.(32:55以降に公演が始まります)

チャンネル紹介(Morphological Computation)

  • ブリストル大学の Morphological Computation Group(Bristol Robotics Laboratory 関連)が運営する公式チャンネル.モルフォロジカル・コンピュテーション(MC)やエンボディード・インテリジェンス,ソフトロボティクス,レザバーコンピューティングなど,身体性と知能の接続に焦点を当てたセミナー・シリーズ MorphoTalks を配信しています.
  • これまでの登壇者には,ケンブリッジ大の Fumiya Iida 教授,ヴァーモント大の Josh Bongard 教授,ブリストル大の Sabine Hauert 教授など,分野を牽引する研究者が名を連ねています.

Morphological Computation(形態計算)とは?

身体(形態)・材料・環境 が,制御(脳・アルゴリズム)と協調して「計算」を担い,知的ふるまいの生成に寄与するという考え方です.

  • 要点:行動は脳(制御)のみの産物ではなく,形態や素材特性,センサ配置,環境との相互作用 に「機能の分担(task distribution)」がある,という視点.
  • 入門書の定番:Rolf Pfeifer & Josh Bongard『How the Body Shapes the Way We Think』(MIT Press).身体性が思考・知能をどのように制約/可能にするかを通史的・事例的に解説されています.Pfeifer先生がTEDxでも公演されています.

招待講演のハイライト

講演概要:自律分散ロボティクスにおける「対立(conflict)」を通じた秩序創発と,そこで働く形態計算の役割を公演しました.具体的な例として,我々が行ってきた研究を例に,モジュール相互作用や局所フィードバック,機械的相互作用(環境・材料特性)が,集中管理なしでも多様な運動様式・機能へ遷移するメカニズムを紹介しました.加えて当研究室で同じ観点に基づいて作られた研究を紹介し,ソフトロボティクスや分散制御といった分野横断的な知見を身体×制御×環境 の設計原理として再整理する試みとして紹介しました.(※詳細はアーカイブ動画をご覧ください) 

関連リンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です